「『るろ剣』タイアップアーティストは売れる」という時代があった

「『るろ剣』タイアップアーティストは売れる」という時代があった

川本真琴、BONNIE PINK、L’Arc〜en〜Ciel、T.M.Revolution、SIAMSHDE…。
これらのアーティストに共通するものを今の世代の人間は見つけられるだろうか。
彼ら、彼女らは全員が「アニメ『るろうに剣心』のタイアップ曲が爆発的に売れたアーティスト」なのだ。

その当時「るろ剣」といえばそりゃあ人気があって、私だって毎週欠かさずアニメにかじりついていた。
そして毎回不思議に思っていた。

「なんで『それっぽい』OPでもEDでもないんだろう?」
そう、明治剣客浪漫譚なのに全然それっぽくないというか、普通のラブソングだったりしてそれが逆に魅力的だったのだ。

川本真琴の場合

「1/2」


川本真琴自体はこの前にもデビュー曲でブレイクしている。
「愛の才能」という曲で、岡村靖幸がプロデュースしたことでTV番組などでも大きく取り上げられた。

しかしそれより「るろ剣」の後押しはすごかった。

見る間に大ブレイクし、「1/2」が街中で流れない日はなかったと言っても過言ではない。
るろ剣効果はどんどん発揮され、このあとに発表した「ひまわり」もメガヒットとなった。

JUDY AND MARYの場合

「そばかす」


この「タイアップすれば売れる」という流れを作ったのはジュディマリだ。

もともと「そばかす」をタイアップするまではオリコン10位以内に食い込む実力派バンドだったのが、「そばかす」の後にはしょっちゅう1位を獲得するという押しも押されぬビッグバンドに成長。
伝説の始まりはこの曲からだった。

CURIOの場合

「君に触れるだけで」


「よく知らないアーティストだけどいい曲」というのが広まったのはこの曲からではないだろうか。

それまでヒット曲に恵まれなかったCURIOだったが、るろ剣のOPになったことで、この後もしばらくオリコン上位に食い込む作品を発表していた。

T.M.Revolutionの場合

「HEART OF SWORD ~夜明け前~」


西川兄貴の伝説の始まり。

それまでその存在を知らなかった人間が「T.M.Revolutionって何者!?」とざわつくことになった一曲でもある。
これで知名度を獲得した西川兄貴はガンガンにレジェンドを積み上げていくのだけれど、その辺りはみなさんご存知ですよね。

SIAM SHADEの場合

「1/3の純情な感情」


全くの無名から一躍人気者になったアーティストといえばSIAM SHADEだろう。

この曲がめちゃくちゃキャッチーなのと「1/3の純情な感情ってなんだよ」というツッコミとがうまいぐらいに混じり合い、大ヒットとなったと思われる。
その後SIAM SHADEは着実にロックファンを掴み、人気バンドと言ってもよい存在になった。

なぜ「るろ剣」タイアップじゃないといけなかったのか

「『るろ剣』タイアップアーティストは売れる」という時代があった
これはテレビ番組の作り方に起因するところなのだが、そもそもスポンサーがソニー・ミュージックエンターテイメントで、るろ剣のOPとEDは製作当初から「CM」要素が非常に強かった。
そうなるとアニメらしい歌詞など期待はできない。

タイアップありきということを割り切って製作することにより、アニメ製作班と宣伝班が生み出した奇跡のプロジェクトだったのだ。
今時こんなアニメは存在しない。

だから、るろ剣は「音楽史」の歴史に残るアニメだったのだ。

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