majikoが「ニコ動」からメジャーへ至った訳

ニコニコ動画の歌い手としても活動しているmajikoが、ユニバーサル ミュージック移籍第1弾となるミニ・アルバム『AUBE』を3月7日にリリースする

majiko自身のライティング楽曲に加え、親交の深いストレイテナーのホリエアツシや、the band apartの荒井岳史、PS4®のラインナップ・ミュージック・ビデオ「Playin’ Swingin’」でコラボしたH ZETT M、majiko自身が多大な影響を受けたというharuka nakamuraなど多彩なアーティストから楽曲提供を受け、majikoのポテンシャルを充分に示す作品となっている。

カオスなごった煮から浮かび上がるアーティストたち

2000年以降、自由な音楽の創作場所として確立した「ニコニコ動画」。今では第一線で活躍している前山田健一や、今話題となっている米津玄師、和楽器バンド、DAOKOなど多くのアーティストがニコニコ動画を自身の発表の場としてきた。

majiko / 声

もちろん、ニコニコ動画に投稿すれば誰でも世に出られる訳ではなく、そこで多くの支持を得た者だけが、芸能事務所やレーベルなど企業からのバックアップを得てデビューに至るわけだが、ひと昔前に比べれば音楽ファンに対するアプローチは格段に”お手軽”になっている。

プロアマ問わず世に”音楽家”は多い。口笛だろうが、鼻歌だろうが、個人がお手軽にニコニコ動画上に音楽を発信できるとなれば、そこは玉石混淆な音楽で溢れかえるわけだが、そのカオスな自主制作音楽のスープの中から、多くの支持を得て浮かび上がるアーティストたちは、ビジュアルに頼る面が少ない分、音楽性において特別な力を持っている者が多い。

majiko / Avenir

メジャーに求められるmajikoの歌声

ニコニコ動画には” 歌ってみた”と呼ばれるカテゴリーで活躍する”歌い手”と呼ばれる人たちが多くいる。その多くはボーカロイドを使って作られた既存の楽曲、またはオリジナル楽曲を、生声で歌い公開しているが、majikoもその数多い歌い手の一人だ。

しかし、その“歌い手”と呼ばれる人たちの中でも、majikoはそれほど人気がある方ではない。歌い手ランキングで見ると100位にも入っていない。

それでも、2015年にはストレイテナーのホリエアツシから楽曲提供を受け、ファーストアルバムをリリースし、翌年もホリエアツシのプロデュースで2ndアルバムをリリース、ワンマンライブを重ね、今年メジャーレーベルであるユニバーサル ミュージックへ移籍した。

まじ娘 / アマデウス(作詞/作曲:ホリエアツシ)

なぜmajikoは、いち早くメジャーへと辿り着いたのか?それは、majikoの歌が”上手い下手”を越えた存在であったからであろうと思える。

一歩奥に踏み込む情感系majikoの歌声

もちろんmajikoの歌唱は”上手い”。majikoに限らず、歌い手としてそれなりに人気を得ている人は、誰でも当たり前に歌は上手いのだ。

そんな上手い歌い手の中でも、majikoの歌声は特別情感的であると言えるのではないだろうか。ヘッドフォンを使って聞き比べると、他の歌い手に比べてmajikoの歌声は、僅かに一歩人の心情に踏み込んでくる感じがする。

majiko / 心做し〈REC映像〉

その僅かな一歩が”上手い下手”を越え、ニコニコ動画の閉じられたコミュニティの中でしか人気を得られない「歌い手」と、メジャーなミュージックシーンで求められる「歌い手」との決定的な差であるのだろう。

メジャーに求められると言うことは、マイナーな自主制作では得られない活動規模で、自分自身の能力を進化させる環境が得られるということだ。

ニューアルバムでは第一線で活躍している多くのアーティスト、コンポーザーを交え、ロックからジャズ、メタルなど多彩な楽曲を、存在感と表現力を兼ね備えたmajikoの歌声によって見事にまとめ上げている。

今後、majikoがメジャーのフィールドで得られる多くの体験を経て、更に表現力を拡げていくのを楽しみにしている。

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