「カノエラナ」と「ましのみ」。新世代を担う女性シンガーソングライターをチェック!

「カノエラナ」と「ましのみ」。新世代を担う二人の女性シンガーソングライターのメジャー1stアルバムが2月7日に発売された。

カノエラナはギター、ましのみはキーボードの弾き語りスタイルでインディーズでの活動から地道に支持を拡大し、このたび共にメジャー1stアルバムのリリースとなった。

このデビュー間もない二人の若いシンガーソングライターは、ビジュアルもなかなかカワイイのだが安易にアイドル的なプロモーションをせず、しっかりと自分の音楽で勝負しようという姿勢がうかがえ好ましいので、ささやかではあるが応援の意味も込めてピックアップしたい。

等身大のガールズロックを歌うカノエラナ

まずは年長であり、先にメジャーデビューしているカノエラナから紹介しよう。現在22歳のカノエラナは2016年にミニアルバム「カノエ参上。」でメジャーデビューをしており、今回リリースされたアルバム『キョウカイセン』は、自身初のフルアルバムとなる。

カノエラナ / サンビョウカン

アシンメトリーな前髪が特徴的なビジュアルを見てもらえば分かるように、2010年以降のふんわり系「ギター女子」とは明らかに一線を画している。弾き語りで聴かせるしっかりとした技術は持っているが、ギター一本で勝負しようという音楽性の狭さは無く、バンドサウンドでロック調の楽曲を聴かせてくれる。

カノエラナの書く歌詞は、見た目とは裏腹に変にメンヘラ女子的な「こじらせ」もなく、等身大の女性らしい心情を「カノエラナ」ワールドと呼べるような独自の個性で表現している。

あと、細かいことはデビュー曲「カノエラナです。」を聴いてもらえば分かるだろう。こういう曲があると、文字起こししなくて済むので楽だ。

カノエラナ / カノエラナです。

若き天才メロディーメーカーましのみ

2月7日発売のアルバム『‎ぺっとぼとリテラシー』でメジャーデビューする現在二十歳の「ましのみ」は、2015年より都内を中心に精力的にライブを重ね、ヤマハ主催のMusic Revolutionの宮地楽器大会U23でグランプリを獲得、つづく東日本FINAL STAGEでもグランプリに輝いた実力派シンガーソングライターだ。

ましのみ / プチョヘンザしちゃだめ

一聴して分かる通り、キャッチーなサビと一筋縄でいかない凝ったメロディーが同居する不思議な楽曲を創り上げており、そのクオリティは非常に高い。一曲の中で様々な要素を取り入れているが、前山田健一の様なごった煮感がなく、纏まりを持った曲に仕上げているのは天才的だ。

その天才的メロディーに乗せて歌われる、ましのみ的ラブソングは、こちらもカノエラナ同様に20代の女性ならではの心情が独自の世界観で描かれており、時に矢野顕子的に、時にゲスの極み乙女。的に、時にやくしまるえつこ的に自在に歌い上げ、キャッチーなメロディーと合わさるとクセになる耳障りを持っている。

ましのみ / ハッピーエンドが見えません

1998年から20年。次世代を担うのはどっちか?

カノエラナもましのみも、共に多くのステージを経験し実力をつけながらも、今時のアーティストらしくSNSやYoutubeを活用したプロモーションを小規模に展開しているが、まだ大きなメディアのバックアップは得られていない。

沢山のステージ経験や、ネットコミュニティツールを使ったファンとの交流は、確実にアーティストを支える力となるが、もう一段大きく認知を拡げるためには、タイアップやメディアへの露出など営利企業のバックアップは不可欠だ。

才能も実力もあるのに認知が拡がらないのは音楽ファンとしては勿体無く思う。つまり「もっとしっかりプロモーションしろよ。」ということなのだが、音楽が売れない今のご時勢では、なかなか難しいこともあるのだろう。

宇多田ヒカル、椎名林檎、浜崎あゆみ、aikoといった、現在のJ-POPシーンを担う女性シンガーソングライターを多く排出した1998年から今年で20年。エンターテイメントムーブメントのバイオリズム的には、そろそろ次世代を担う女性シンガーソングライターが現れる頃ではないだろうか。

カノエラナとましのみ、”大バケ”の可能性を感じさせる二人の女性シンガーソングライターの活躍に期待したいと思う。

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