DA PUMP再ブレイク記念!ダサかっこいい日本語カバーの世界

DA PUMP再ブレイク記念!ダサかっこいい日本語カバーの世界

U.S.A.! U.S.A.!

DA PUMPの3年半ぶりとなる新曲『U.S.A.』のMVが公開されて1カ月、すっかり世間を騒がせているわけだが、あのひと昔前の日本語カバー歌謡曲然としたクソダサいユーロビートのなにが良いんだかさっぱり分からない。

さっぱりわからないんだが、気付けば「U.S.A.!」と口ずさみ、YoutubeのMVを何度も見返してしまっているのだから、くやしい。

あのどうにも楽しげに映るダンスチューンは「Y.M.C.A.」で一世を風靡した西條秀樹にも通じる、日本人の魂に訴えかける「マタタビ」的な何かの要素が含まれているのだろう。

DA PUMPといえば、90年代後半に人気を博し、紅白歌合戦にも5年連続で出場を果たした”ホンモノの”ダンス&ボーカルグループだ。EXILEのようにダンスチームとボーカルチームを分けることなく、「踊りながら歌う」というポリシーを貫き20年以上に渡り活動を続けている。

DA PUMP / U.S.A.

いや・・・いつもの通りグチャグチャと屁理屈を捏ねまわそうかとも思ったが、このMVを見たらそんな気も無くなった。DA PUMPが再び人々の注目を浴びているのだからそれでいい。

ここはひとつ、西條秀樹に関する記事で少し触れた、今はあまり流行らなくなった「日本語カバー」の歌謡曲をいくつか紹介してみたいと思う。

関連記事→ 「いま西城秀樹に伝えたいささやかな事柄」

ユーロビートと日本語カバー

80年代後半から90年代にかけて世界を席巻していたユーロビートは数々のヒット曲を生み出したが、なぜか日本語でカバーされる事も多かった。特に日本語との相性が良いとは思わないのだが、いくつかのカバーソングがヒットし、日本人にとっても馴染み深いものとなった。

Wink / 愛が止まらない ~Turn It Into Love~

荻野目洋子/ダンシング・ヒーロー

しかし、ユーロビートの日本語カバーで最も有名なのは、なんといっても安室奈美恵であろう。小室哲哉にプロデュースされるまでは、エイベックスの松浦勝人によってユーロビートアーティストの第一人者であるDAVE RODGERSをサウンドプロデュースとして迎え入れ、彼の楽曲の日本語カバーを主に歌っていた。

安室奈美恵 with SUPER MONKEY’S / TRY ME ~私を信じて~

安室奈美恵の経歴の中でも、取り上げられることの少ないながら日本人の多くが安室奈美恵のオリジナル歌唱で親しんでいるスーパーモンキーズ時代の楽曲「TRY ME 〜私を信じて〜」「太陽のSEASON」などは、日本語のユーロビートカバーソングである。

ダンスミュージックは日本語が必須?往年のディスコカバー

ユーロビートよりも前の時代、やはり世界中でブームとなった”ディスコミュージック”も、日本語によって数多くカバーされている。

ピンクレディー / ピンク・タイフーン

Leif Garrett / New York City Nights

初期のモーニング娘。のヒット曲には、つんくが多大に影響を受けたディスコサウンドと呼ばれるダンスミュージックの影響が色濃く見られる。故にDA PUMPの「U.S.A.!」がハロープロジェクト所属アイドルグループのファン、通称「ハロオタ」から大きな支持を受けるのも当然と言えよう。

Berryz工房 / ジンギスカン

昭和を彩った大映ドラマのカバー主題歌

洋楽の日本語カバーといえば、ダンスミュージックの他に80年代の大映ドラマ主題歌も印象深く、記憶に残るカバー曲も多い。今もパロディなどに使用され最も認知されているカバー曲といえば、麻倉未稀の”ヒーロー”だろう。

麻倉未稀 / ヒーロー

麻倉未稀は大映ドラマの主題歌を多く担当しており、そのほとんどは洋楽の日本語カバーであったため、今でも麻倉未稀の歌で多くの人に認知されているものはカバーソングだけという状態だ。

麻倉未稀 / ランナウェイ

ロックやR&B、ソウルなど現代ポピュラーソングの基礎となるものの多くを、海外輸入でまかなっている日本では、日本特有の”母国語カバー”の文化が形成されてきた歴史がある。

今となっては洋楽と邦楽の壁も薄くなり、洋楽のヒットソングに原詞とは全く関係ない日本語歌詞を乗せて歌う意味も薄れたように感じるが、DA PUMPの『U.S.A.』のヒットを切っ掛けとして、日本独自の”ダサかっこいい”洋楽カバーが見直されるようになればいいなと、密かに思っている。

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