amazarashiの歌が世界に浸み渡る

amazarashiの約2年ぶりとなる4thアルバム「地方都市のメメント・モリ」が12月13日にリリースされた。

特設サイト:http://www.amazarashi.com/2017album/

amazarashiはメインコンポ―ザーである秋田ひろむとキーボードの豊川真奈美の2人構成のグループである。2009年より活動を開始し、2010年にメジャーデビュー。青森を拠点にGReeeeNやClariSのように顔を表に出さず活動を続けている。

メッセージを届け続けるamazarashiの存在感

バンド名の由来は「日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝だが「それでも」というところから」名付けたそうだ。そのグループ名に根差した日常の中で抱く葛藤や、絶望の中にある希望など、しっかりしたコンセプトに基づくメッセージソングを歌い続けている。

amazarashi / フィロソフィー

強いメッセージソングというものは、万人に受け入れられるものではない。音楽に「高揚感」や「心地よさ」を求める人には、深く考えさせられるメッセージソングは、時として敬遠される場合も多い。
さらにその音楽の「作り手」であるアーチストの顔が見えないとなると、キャラクターによる裏付けも希薄となり、メッセージの伝播力は弱まる。
それでも、amazarashiのメッセージは雨が地面に浸み込むように人々に広がっていく。

amazarashi / 命にふさわしい

聴く者に寄り添うamazarashiのメッセージ

amazarashiは日常に根づいた普遍的な苦悩や葛藤、生きていく上でどこかで抱えることになる疑問や、答えの無い問いについて歌いあげる。そして、上辺だけの応援や讃美では無く、共に歩む者としてメッセージを送る。秋田ひろむの中に、メッセージを届ける相手のペルソナが明確にある様な印象を受ける。

だから、人生のどこかの時点でamazarashiのメッセージに触れると、ピタリとはまってしまうのだろう。そういう人たちがamazarashiの歌をもっと聴きたいと願い、ファンが拡がっていく。

筆者が始めてamazarashiの歌に出会ったのは、「性善説」というMVだった。シュートフィルムのようなハイクオリティな映像とメッセージに非常に感銘を受けた。

amazarashi / 性善説

パーソナルなことなので仔細は書かないが、生きるためのヒントをもらえた気がする。amazarashiの歌に触れて、そういう体験をした人は多いのではないだろうか。

amazarashiに見るコンテンツマーケティング的音楽拡散

2,000年以降、一般化したインターネットにおいて情報伝達の早さが注目され、その特性を活かした様々なプロモーションが行われてきたが、2010年以降になると”情報の持続性”が注目されることとなり、コンテンツマーケティングというプロモーション手法が持て囃されている。

Googleにおいて任意のキーワードで検索をかけると、公開された日付に関わらず関連性の高いコンテンツがリストアップされるのはご存じだろう。今、インターネットでは時系列に関係なく10年前に公開された情報コンテンツであってもリストアップされ、多くの人がその情報に触れることが出来る。そのようなインターネットの特性を利用したプロモーションが、コンテンツマーケティングである。

だから、インターネット時代におけるヒットの仕方には、ピコ太郎の様に一夜にして全世界の人間に作品が届くという、情報スピードの速さによる爆発的なヒットがある一方で、10年かけて広く浸透する音楽というものも存在するだろう。

そしてamazarashiが世に放つ音楽とメッセージは、そうやって何年もかけて人々に浸透していくものであるように思う。

amazarashi / ヒーロー

コンテンツマーケティングにおいて大事な要素は、その作られたコンテンツが普遍的に求められることである。性別を問わずどの世代においてもamazarashiが歌うメッセージは響く。50年前でも50年後でも、同じようにamazarashiのメッセージに救われる人は存在するだろう。

amazarashi / クリスマス

生きることに疑問を抱き鬱積を募らせる時、悲しさに打ちひしがれた時、やり場のない怒りを抱えながら笑う時、amazarashiの歌はその人に寄り添い、次の一歩を踏み出す力をくれる。

明日を生きるため多くの人にamazarashiのメッセージが届くことを願っている。

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