歌の仕事紹介!仮歌とは?

シンガーやバンドなどアーティスト活動を行う他にも、ボーカルスクールの講師やバーなどのお店で歌う仕事など、歌を仕事にする方法はいくつかある。
その中で、あまりメジャーではないがとても重要な役割を担っている歌の仕事がある。

それは「仮歌」と呼ばれる仕事だ。

今回はこの仮歌に注目してみようと思う。

仮歌とは?

その名の通り、「仮」の歌。
まだ作品として世にリリースされる前に、仮で録音される歌のことだ。
この仮歌を歌う人を仮歌シンガーなどと呼ぶ。
ひとつの曲が制作され、それがレコード会社より正式に発売されるまで、そこには様々な過程がある。
この仮歌もそのひとつで、まず作曲家が制作した歌なしの状態の曲に、仮歌シンガーが仮歌を入れる。
その音源がコンペに出されたり、または実際に歌うアーティストの元に練習用として届けられたりする。

楽曲コンペで使用

仮歌が必要となるケースとしてこの楽曲コンペというものがある。
順を追って見てみよう。

◆アーティストの音源リリースの企画が決定する
・アイドルや自分で作詞作曲を行わないシンガーなどが多い
・この時点ではまだ曲の詳細は決まっていない

◆アーティストの所属事務所が楽曲の募集を出す
・作曲家たちは、指示のあるイメージに沿って楽曲を制作
・複数の作曲家たちのオーディションのようなイメージ

◆制作された楽曲に「仮歌」を挿入
・ここで必要とされるのが仮歌シンガーだ
・作曲家、作曲事務所はコンペに生き残るためのイメージに合う仮歌シンガーを採用する

◆仮歌が入った音源を事務所へ提出
・複数の楽曲を選考し、勝ち残った1曲でCDリリース

楽曲制作依頼がかかるアーティストはアイドルや自分で作詞作曲を行わないシンガーなどが多い。
仮歌シンガーは、何百曲というコンペを必死に争う作曲家たちにも、これからCDリリースを控えているアーティストのためにも、とても重要な役割を担っているのだ。

メジャーアーティストの練習用として使用

すでにアーティストのリリースも決まっていて、事務所の作曲家などがすでに歌のメロディが入った楽曲も制作している。
こういったケースでは、直接アーティストの練習用として仮歌シンガーの募集がかかることもある。

これから世に出される生まれたての楽曲に対し、仮歌シンガーの歌が人の声として初めて乗るのだ。
これはとても価値があることであり、大げさでなく仮歌シンガーの歌のクオリティやイメージ次第で、実際に歌うアーティストたちの質も変化してくる。

気になる給料

歌の仕事紹介!仮歌とは?

副業として仮歌の仕事をする人が多く、仮歌一本で生計を立てるのは難しいだろう。
相場は大体1曲数千円。拘束時間は2時間3時間あたりが多い。

大物のアーティストの楽曲となると相応に金額も高くなるが、仮歌シンガーを募集する会社は、様々な楽曲に対応すべく多くの仮歌シンガーを雇っている。
そのため、楽曲募集があったとしても、必ず自分に仕事が回ってくるとは限らないのだ。
基礎が整っている上で色々な楽曲に対応でき、さらに選り好みせず取り組む姿勢も必要となってくる。

レコーディングの経験や色々な楽曲から自分のスキルアップのためと割り切って行うことをオススメする。

仮歌シンガーになるためには?

一番手っ取り早くわかりやすいのは、ネット上に出ている募集記事だろう。
記載されている条件と、実際始まってからの内容に相違があることも多いが、まずは募集要項を確認し実際に担当者から話を聞いてみるのが一番確実だ。
募集元は、仮歌シンガーを登録制で雇う事務所や、個人の作曲家などがある。

仮歌の仕事内容

歌の仕事紹介!仮歌とは?

仮歌シンガーの仕事はもちろん歌うこと。
現場のレコーディングルームやスタジオで実際に歌をレコーディングする。
中にはデータでやり取りを希望する募集元もあり、録音環境が自宅にあることが条件となる場合もある。

仮歌とはいえ、自分の歌が充実した録音環境できれいな音で録音され、プロのエンジニアによって編集される。
これは歌を志す者にとっては至福の時間である。

しかし、ここで注意しなければいけないのは、自分の楽曲としてリリースされるわけではないということだ。
自分の歌にあまりに独特な癖があるのであれば、それはアーティストとしては個性になるかもしれないが、仮歌シンガーとしてはデメリットになることが多いのだ。

できるだけ楽曲に求められるイメージに合わせ、指定された納期までに録り終え、仮歌シンガーのプロとして先方の要望に応える必要がある。
また未公開前の楽曲となるため、アーティスト名や楽曲名など、各情報は絶対に外部に漏らしてはいけない

最後に

正直に言うと、歌という立派なスキルを持っているシンガーにとって、給料面・仕事内容としても条件のよい仕事とは言えないだろう。

それでも、自分の歌でお金を稼ぐという強い信念と、プロ意識を持って仮歌に専念する姿勢から、仮歌シンガーとしてのブランドが立ち高収入を得ているシンガーもいる。
そしてレコーディング環境への慣れや、楽曲に対する対応力、歌の幅・スキルの上達などには間違いなく適しており、お小遣いを稼ぎながら自身のスキルアップを第一に考えるのであれば、とても優遇された仕事とも思えるだろう。

「歌を仕事にする」という選択肢の中に、この仮歌も加えてみていかがだろうか。

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