飲み会での大騒ぎ、カラオケ、その他にものどに来る風邪など。
乾燥の時期は過ぎたものの、のどを痛めて話すのが辛い、楽しく歌が歌えない。
誰しも一度はそんな経験をしているのではないだろうか。
そこで、今回はそんなときのケア方法や予防策などを紹介したいと思う。
プロの歌手も実践、病院でも取り入れられている方法もあるので、ぜひ試してみて欲しい。
どうして声はかれるのか?
本題に入る前に、まずはどうして声がかれてしまうのか。
その仕組みと原因を知っておこう。
声が出る仕組み
喉の奥にある声帯。
声帯は2枚のひだのようになっており、この声帯が震え、こすり合うことにより声を出すことができる。
この2枚のひだが隙間無くぴったり合うことで、正常なきれいな声が出るという仕組みだ。
なぜ声がかれてしまうのか
一日に何千回何万回と振動や摩擦が起きるこの声帯。
それがあまりに多すぎたり極端に強すぎたりすると、声帯に炎症が起きてしまい、2枚のひだがぴったり重なり合わなくなってしまう。
これこそが声がれの原因である。
また慢性的な炎症から内出血を起こし、血まめのようなものが声帯にできてしまうこともある。
そうなると、血まめが更に声帯閉鎖の邪魔をして声がカスカスになってしまう。
これがいわゆる声帯ポリープである。
この状態が継続すると、声帯は変形しやすくなっていまいしてしまい声がれが治らくなることもある。
多い原因として、以下のようなものが挙げられる
- アルコールの入った状態でのカラオケ
- 風邪などで炎症が起きているときの声帯の酷使
- タバコや乾燥などの声帯へのダメージ
- 日常的な長時間の会話
それではそうなったときの対処法、そうならないための予防策などを紹介していこう。
声がれの予防対策
正しい発声方法を身につけるということもとても大切だが、これには時間をかけて取り組む必要があり、またそのやり方を間違えると効果が得られないこともある。
なので、今回は今すぐできる、誰でもできる予防対策を紹介する。
タバコ・アルコール・カラオケの3大要因
ほとんどと言って良いほど、原因はここにある。
タバコやアルコール、その他にも辛い食べ物などの刺激物は声帯に炎症を起こしやすい。
更にそこに追い討ちをかけるように、セットでカラオケが入ってくるケースが多い。
日頃ケアを行っていない、丸腰で素っ裸のような声帯に、まずタバコやアルコールでダメージを与え、その後その声帯を普段使わないほどの力でぶつけ合わせこすり合わせ、震えさせるのだ。
少し考えてみただけも、声帯への負荷が相当であることがわかるはずだ。
なので、まずはカラオケに限らず大きな声や長時間話すような環境にいる間は、極力このタバコとアルコールを摂取しない、もしくはできる限り減らすということを強くオススメする。
声帯を湿らせておくイメージ
声帯には適度な水分が大切。
これは直感的にもわかると思うが、硬く乾いたもの同士がぶつかり合うより、柔らかく湿ったものがぶつかり合う方がダメージは少ない。
声帯もこれと同じなのだ。
あまりに乾燥している中で声帯を酷使すると、そこから炎症を起こし腫瘍などに発展してしまう場合もある。
日常的にできる対処法としては、これはプロの歌手なども行っていることだが、加湿器で家の湿度を保っておく、マスクをして寝るなどをオススメする。
声がれの対処法
どれだけ予防をしていても、忙しい毎日でついつい風邪を引いてしまったり付き合いでのカラオケや飲み会などでのどを痛めてしまうときはあるだろう。
そんなときの対処法を見てみよう。
声を使わない
まず一番良いのはなるべく声を出さない、声帯を使わないということだ。
上記の通り、声帯の過度な摩擦により炎症を起こしてしまうため、休養がとれる環境であれば極力声を出さず声帯を休ませよう。
のどを保湿する
水分をこまめにとり、加湿器、マスクなどできるだけ声帯を保湿する環境を作ろう。
特に寝ているときは無意識に口を空けて大きく呼吸をすることもあり、乾燥してしまうケースが多いため、寝るときのマスク着用は効果的である。
またのど飴を舐めるのもオススメ。
のど飴に含まれている成分はもちろん、その他にも唾液分泌を盛んにする効果もあるため、声帯の保湿が期待できる。
鼻うがい、緑茶でのうがい
鼻うがいは少し練習と慣れが必要だが、大体40℃程度のぬるま湯に食塩を少し加え、その食塩水を鼻から吸い、口から吐き出す。
これを2~3回ほど繰り返す。
プロミュージシャンのケア方法や病院でも取り入れられている方法で、菌が付着しやすいのどの奥にある上咽頭を洗うことができ効果的である。
また緑茶でのうがいでは、緑茶に含まれているカテキンには殺菌効果があるため、菌の繁殖や進入などを防ぐことができる。
オリーブオイルを使う
スプーン1杯程度のオリーブオイルをそのまま飲む。
最初は抵抗があると思うが、オリーブオイルの油分によりのどに粘膜がはられ、高い保湿効果が得られる。
これは即効性も高いため、のどを痛めているときに急に声を使わなければならないという環境でもオススメだ。
また、水にオリーブをたらしうがいをすることで、口内の毒素が排出され、あらたな菌を侵入を防ぐこともできる。
最後に
日常的に使い、出せるのが当たり前と思っている声。
だからこそ、出なくなったときの焦りや不安感は大きい。
歌を歌ったり声を使う仕事をしている人はもちろん、そうでない人もカラオケに言ったり大声を出して騒いだり、楽しく毎日を過ごすためには声を出すということが不可欠である。
そのためにも、声が出なくなったときどうするかではなく、日頃できるだけの予防をしておくことが重要なのだ。
今回の記事がその手助けになれば幸いである。