聴くだけでお腹が空く?飲食物が印象的に使われている名曲

そろそろ春ですね。
春といえば冬眠から目覚めて食物を摂取する時期。
そこで、食べ物や飲み物が印象的な楽曲を集めてみました。
「あ〜懐かしい!」となる方もいるかも?

コミックソングやアイドルソングは宝の山!

まずは忘れてはいけないのが「コミックソング」枠ですね。
シブガキ隊の「寿司くいねぇ」に、「泳げ!たいやきくん」、「だんご三兄弟」…とにかく流行った曲ばかり。
でもこういうのを並べていくと「知ってるわ〜」となる偏屈者もいないとも限らないので、聴きたくなった方は各自検索でもしていただくことにしましょう。
コミックソング枠の他に食べ物が豊富に出てくるのは、やはりアイドル枠です。

「買い物ブギ/笠尾置シヅ子」


さまざまな品物を買いに行く忙しい日の話を曲にした、くすりとしてしまう一曲。
アイドル枠なのかコミックソング枠なのかはっきりしませんが、発表された当時は大ブームを巻き起こし、ラジオなどでよくかかっていたそうです。
タイにヒラメにカツオにマグロに…魚介類だけで15種類も名前が飛び出します。
聴いていて楽しい気分になれること間違いなし!

「気まぐれヴィーナス/桜田淳子」


「去年のトマトは青くて固かったわ だけどいかが?もう今年は赤いでしょう…」で始まるこの歌詞、つまり「去年はまだまだ少女だったけど今はもう大人の女よ」ってことを表してるんですね。
なんでそれでトマトなのかはよくわかりませんが。
一時期「トマト」や「さくらんぼ」に女性を例えるのが流行りました。
「気まぐれヴィーナス」の方が私には親しみがあるのでこちらを紹介したのですが、「さくらんぼ」に例えてる楽曲を知りたい場合「黄色いさくらんぼ」で検索して見てくださいね。

「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね/中原めいこ」


この曲ではシェリー、つまり食前酒から始まって恋愛にきゃっきゃする女子を「キウイ・パパイア・マンゴ」だと断定してしまってるのが面白すぎる。
しかもサビの締めが「果実大恋愛」と書いて「フルーツ・スキャンダル」と読ませる!!
女性をフルーツに見立てるのはももいろクローバーZの「フルーツ5姉妹」にも引き継がれていて、そちらでは「イチゴ・モモ・バナナ・メロン・ブドウ」に見立てています。

しっとり歌う曲にも印象的な食物はある!
バラードやしっとり歌う曲の中にも、食べ物は潜んでいます。
食べ物を使うとなんとなく「もののあはれ」を感じるというか、不思議と感情移入しやすいんですよね。

「もう恋なんてしない/槇原敬之」


はい!だんだん私の同年代が懐かしがる曲になって来ましたね!
「やかんを火にかけたけど紅茶のありかがわからない」とか「ほら朝食も作れたもんね だけどあまりおいしくない」とか、恋人と別れたばかりの男性の心情を「こういう小道具を使って描くのか」とびっくりした記憶があります。
話は逸れますがマッキーの楽曲は今も昔も小道具がとても効いていてストーリー仕立てになってるのが最高なのでみんな興味が出たらヒット曲以外も聴いて見てくださいね。

「黒毛和牛上塩タン焼き680円/大塚愛」


こちらはちょっと変わった食べ物ソング。
曲だけ聴いていると熱愛中の女性ののろけにしか聞こえないのだけれど、なんとそれは「焼肉のタン塩」に向けた愛だった!というもの。
恋愛の曲を歌えと言われて困るとこれを歌います。逃げ道に最適。

「カレーライス/遠藤賢司」


これを聴いて懐かしいと思う人はだいぶお年を召した方なのではないだろうか。
遠藤賢司(通称:エンケン)さんは、この「カレーライス」が思わぬヒットをしてフォーク史に名前を遺しました。
お茶目な人で、まだご健在だった時は大槻ケンヂ(通称:オーケン)と出るライブの台本を書いて来て「僕と君とでダブル・ケンジだ!」なんてノリノリで舞台に立ったそう。
このしっとりした曲から想像つきます?

「チキンライス/浜田雅功と槇原敬之」


これはとある番組の企画から生まれた曲なのですが、名曲すぎて思い出すのもつらいのでまず一回聴いていただきたい。
昭和の時代、外食といえば洋食。
家の経済状況を知っているので、「なんでも食べていいよ」と言われても、頼めるのは一番安いチキンライスだった…というもの。
これは私よりも私の母の世代にガツンと来たようで、たまにカラオケでねだられます。
いやいやしんみりしちゃうから!!

ロック、メタルでも激しく食物を歌え!

で、なんと食べ物ソングは結構ロックやメタルの世界でも幅広く取り扱われてます。
代表的なものを紹介しますね。

「日本の米は世界一/打首獄門同好会」


完全に稲作応援ソング。
米を使った料理(ほぼ丼ものと定食)が列挙され、それに合わせて頭を振る…これ一種の宗教じゃないだろうか。
日本人なら誰しも「お米信仰」を持ってると思うのですが、それを前面に打ち出したのは「筋肉少女帯/日本の米(1988)」以来ではないでしょうか。
米を愛する人間が音楽やってるとこんなことになるんですね…。

「みかんのうた/SEX MASHINEGUNS」


飲み屋で盛り上がるカラオケ暫定一位。
愛媛のみかんをひたすら持ち上げる楽曲なのですが、それがメタルなもんだから面白いですよね。
愛媛の特使とか任命しても良かったと思うってレベルではやりました。

「日本印度化計画/筋肉少女帯」


最後は「日本の米」でも食べ物ソングを作っている筋肉少女帯。
カレーです。カレーなんです。
「俺はいつでも辛さにこだわるぜ」の後の合いの手は、「ムルギ」「サモサ」「ラッシー」となっています。印度〜〜〜!
昭和天皇御崩御の時にこんな歌歌ってたんだからこのバンドは頭おかしい(褒めてる)。
無性にココイチに行きたくなる一曲。

まだまだあるぞ!食べ物ソング

食べ物が出てくれば、そしてそれが印象的に使われていればなんでも「食べ物ソング」と言うことができます。
例えば「みかんのうた」で紹介したSEX MASHINEGUNSは、「ファミレスボンバー」という曲で定員にカレーを注文するも和風ハンバーグで押し切られてしまう様子を描いています。
演歌の世界にいくのならば「リンゴ追分/美空ひばり」、童謡の世界に行くのならば「「ふしぎなポケット」(叩くと増えるやつです)などなど、スーパーに行くと「おさかな天国」もたまにまだかかってますね。
ちょっと耳を澄ませば、音楽は食に溢れている!
お気に入りの「食べ物ソング」を見つけるのも一興ではないでしょうか。

文=阿部春泥

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