音源超えのライブロックバンド「Nothing’s Carved In Stone」の魅力

「昔は良かったのに、どんどん売れ線の方向性になっちゃって、全然聴かなくなった…」
認知度が上がる前から、またはインディーズ時代から好きだったアーティストで、そんな経験をした事は無いだろうか。

一度売れ線の方向にいってしまうと、何が表現したいのかが伝わらず、売れてはいるが、音楽自体が流行に左右され軸がブレブレのつまらない音楽になっていく。

そんなアーティストも出てくる中で、やりたい事を貫き進化し続けているロックバンドがいる。
Nothing’s Carved In Stoneだ。

Nothing’s Carved In Stone

ライブのプロ集団

一言で表情すると、彼らは「真のプロ集団」。
それは、売れるための音楽ではなく、自分達がいいと思う音楽をつくるプロ集団なのだ。
そこが、彼らが多くのロック好きのファンを惹きつける最大の魅了だ。
それが故に、彼らの音楽は、「音源よりもライブパフォーマンスが上回る」非常に珍しいバンドなのだ。

表現する為の確かな技術力な備わっていなければ体現できるものではなく、
メンバー1人1人に、技術力の地盤と音楽への信念があるなかで、自分達がいいと思う音楽を表現し続けてくれる。

そんなNothing’s Carved In Stoneの魅了を紹介したい。

実力と経歴のあるメンバー達

彼らのスタートは、現在のギタリスト生形真一が、それまで彼が活動していたELLEGARDENが活動休止後、ストレイテナーのベーシスト日向秀和に声をかけ、約半年程セッションを始めた。
ストレイテナーはロックバンドの中では有名バンドであり、そもそも売れようとしてやってるんだったら、そんな実力が集まったなかで半年間もセッションしないだろう。

そんななか、ボーカルとして見出されたのが、村松拓だった。
千葉のライブハウスでの彼のライブパフォーマンスに惚れ込み、最後にボーカルが決まり結成されたのだ。

オーディションではなく、キャリアあるメンバーのなかで村松はスタートする訳だが、Nothing’s Carved In Stoneと言えば、今は村松のパフォーマンスといえる程のバンドなのだ。

彼らの音楽性と変化について、追っていきたい。

Gt.生形真一

生形真一

ギタリスト 生形真一とは、ロック界において一世を風靡したロックバンド「ELLEGARDEN」のメンバーの1人だ。カリスマと言われるボーカル、細美武士(現the HIATUS、MONOEYESボーカル)に注目しがちなのだが、バンドを職人として支えていたの生形であり、愚直なまでの音楽に対する愛情とこだわりを持つ。

彼は、人の記憶に残るフレーズを作る天才だ。
Nothing’sはロックバンドなので、ギターソロが楽曲のなかに多く組み込まれているが、ギターのフレーズが個性的で、曲ごとに表現方法を見事に変えている。
ライブ演奏時は、ボーカルの村松とは対照的で、ひたすらに黙々とと演奏し続ける。この演奏スタイルも、彼の音楽に対する真摯な姿勢なのではないか。

Ba.日向秀和

日向秀和

生形から声かけられたベーシストが日向秀和(現ストレイテナー Ba.)だ。
彼はスラップ奏法を多く用い、ストレイテナーの演奏と比べると激しいベース捌きが印象的だ。
そして彼は何よりも、非常に楽しそうに音楽を演奏する。ライブパフォーマンスを見ても、音楽の楽は彼のためにある感じなのではないかと感じるほどだ。

Dr.大喜多崇規

大喜多崇規

彼の演奏は、驚く程に乱れない性格なビートが特徴的だ。
ビートが走ることもなく、一つ一つの音が性格過ぎる。Nothing’sの楽曲は激しい曲調のものが多いなか、確かな技術力を発揮するのが彼であり、曲を支えている根底となっているに間違いない。

Vo/Gt.村松拓

村松拓

ボーカルの村松は、3人よりもキャリアがない状態からスタートしたが、もはやNothing’sといえば村松拓、そう思わせるほどのパフォーマーである。
ライブ時の彼のパフォーマンスには眼を見張るものがあるのだ。ファンの気持ちを彼が筆頭となり高ぶらせるのだが、それは、彼自身が一番ライブを楽しんでいるからなのではないかと思う。
また、ライブパフォーマンスにおいて欠かすことができないのは、歌唱力である。
ここでいう歌唱力とは、ただ単に歌が上手いということだけではない。村松は激しく歌いつつけるなかで、常に一曲一曲を最高の状態で歌い続ける。
そこは、もはや技術力云々ではなく、彼の音楽に対する想いが現れであり、いつも本当に気持ちの良いライブにしてくれるのだ。

村松拓が入ってから初期は、英語歌詞の表現が多かった。表現方法は常に変化していくものだと思うが、バンドとしてのキャリアを積むなかで、Nothing’sの代表的な変化は、歌詞は英語だけではなく日本語の表情が増えてきた部分だと言える。
これは、バンドの変化でもあり、村松拓の表現が強く表れているように感じる。
何故なら、歌詞を書いているのは彼だからだ。

そんな彼らの楽曲を紹介したい。

何よりも楽曲が素晴らしい

November 15th

Nothing’s好きでは誰もが知り、ライブのなかでも最後にセレクトされることがある名曲。静と動の表現が、美しく表現されている一曲である。

静かなイントロから初まり、サビのメロディで爆発的なサウンドを奏でる。絶頂に達したと思いきや、また静へと戻る。その繰り返しに圧巻されるのはもちろんのこと、メロディの美しさも心に響く。
Cメロからサビに続くラストスパートは、聴く人の心を揺さぶり、疾走感に駆られる。
語らずにはいられない、誰もが認める名曲である。

きらめきの花

最初にも紹介した、バンドの変化をこの曲が体現している。
バンド結成時は、無骨なロックだったが、この楽曲では、綺麗なメロディと日本語の歌詞、というものが前面に押し出されている。

そして、ここで紹介したいのは、演奏中のメンバーの楽しそうな彼らの表情だ。
村松は笑顔で歌い、日向は一心不乱に笑顔で手拍子を煽る。そして会場は拍手に包まれるなか、曲の後半に歌う

time goes by

ここの歌詞に、バンドと変化、そして進化が凝縮されている。
この曲は、今までのナッシングの殻を破り、さらに新しい一歩を踏み出したのではないかと感じさせる。

彼らは、技術力、表現力、どちらをとってもプロなのだ。この二つをここまで兼ね備えているバンドというのは、商業的な音楽業界のなかで稀有な存在と言える。
それが故、音楽が好きであればあるほど憧れるバンドであり、今後の活躍を応援したいバンドである。

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