Perfumeの新曲「FUSION」に見るテクノポップの未来

日本を代表するダンスユニットPerfumeが、NTTドコモとともに新しい試みに挑む。

それはメンバーの3人がまったく別の場所にいながら、同じ空間でライブをするというものだった。

Perfumeのメンバーは東京・ロンドン・ニューヨークの3都市に滞在しつつ、同じタイミングで新曲「FUSION」を披露。それを最新技術でつなぎ合わせ、あたかも東京会場に3人の姿がそろっているかのようなライブを演出した。

ファンたちはもちろん、ライブを生きがいとしているすべての人間が注目すべき今回のチャレンジ。

果たしてPerfumeがはじめた最新技術との融合は、今後の音楽にどうかかわってくるだろうか。

最先端技術と音楽の見事なコラボ

今回の試みでの1番のおどろきは、やはり距離を無視したことだ。

1万キロにも及ぶ距離を超えて、3人のダンスがぴったりと合う。ダンス技術をそのまま映像技術に転換した、画期的な催しとなっている。

FUTURE-EXPERIMENT VOL.01 距離をなくせ。

コンマ単位でのぶれもないことが、動画を見るとわかってくる。

テクノロジーとPerfumeのどちらが欠けても成立しないこのイベントは、近未来のSF的な魅力を持つことで、アーティストのテクニカルな面をさらに押し出すことに成功している。

そして今回使われたドコモのAdvanced MMTと5G回線もまた、Perfumeのおかげで最高のアピールができたことだろう。

技術と音楽が見事なコラボを演じたことで、ただPVを発表するよりもずっと大きな反響を呼ぶことができたのだ。

それはPerfumeとドコモ、双方にとって有益なことであっただろう。

今回のイベントを通して、あらためて未来を代表する通信技術の進化には目を見張るものがあると認識させられる。

しかしそれ以上に、Perfumeのダンステクニックとテクノポップというジャンルの持つ、すさまじい力のようなものを感じることもできた。

テクノポップの挑戦

テクノポップがジャンルとして確立された後、そのなかでたくさんのアーティストたちが生まれた。

「イエローマジックオーケストラ」や「電気グルーヴ」がテクノポップの魅力を広め、今でも「中田ヤスタカ」や「きゃりーぱみゅぱみゅ」が第一線で活躍している。

テクノポリス/イエローマジックオーケストラ

電気グルーヴ/モノノケダンス

capsule/JUMPER

そしてもちろん、Perfumeもテクノポップの系譜だ。そんな彼女たちが起こした今回のイベントには、ただのパフォーマンスに留まらず、新しいテクノポップの可能性を引き出す挑戦だったように思う。

Perfumeが最先端技術と積極的に融合することで、ダンスや歌というパフォーマンスをどう活かすか。どう演出するかといった課題が、さらに重く受け止められるようになと思われる。

彼女たちを本気で表現するには、もっと本気の技術を作らなくてはだめだ。そういった空気が、きっとこの現場から世界中に拡散していくことだろう。

逆にいえば、最先端技術をいかに自分たちの中に落とし込めるか。そういった「技術を飲みこむ技術」のようなものが、今後のテクノポップに求められるのかもしれない。

彼女らの挑戦を引き継ぐテクノポップの新星たち

Perfumeがデビューしてから既に10年以上。彼女たちの後を継ぎ、しっかりと躍進しているテクノポップアーティストたちはたくさんいる。

ダンスやバンドにテクノの良さを練り込んでいくアーティストたちと、今後の技術がどのように合わさっていくのかは注目だ。

パスピエ/音の鳴る方へ, PASSEPIED – Oto no naru hou e

LILI LIMIT/LAST SUPPER

JaccaPoP/Search Lighter

どれもテクノらしい安心感と、特徴的な音への好奇心が聴いて取れる。

テクノポップというジャンルが歩んできた歴史は、しっかりとこの場に継承されているのだ。

音楽と技術の相乗効果に期待しよう

Perfumeによって成功した今回の機会、ぜひ他のアーティストにも追従してもらいたい。

こんな技術があるんだ。こういったパフォーマンスができるんだ。といったアピール以上に、「こんないい曲があるんだ!」という発見につながるからだ。

音楽は、進化していく現代技術と非常に相性がいい。スマホによって音楽はこれまで以上に身近なものとなり、ハイレゾの登場によって音楽はさらに奥深いものとなった。

今後もそういった技術が、音楽と相乗効果を生んでいくことは期待できるだろう。

そしてその2つをつなぐのが、テクノポップというジャンルであり、Perfumeのような卓越した能力を持つアーティストたちなのだ。

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