音楽における愛情表現を種類ごとに分けると面白い

愛を伝えることを目的に作られるLOVEソングは、もはや星の数ほど世の中に存在していることは周知の事実だ。

生きていれば何かしらの楽曲が心を打ち、ときとして現実の恋愛の背中を押してくれるラブソングには、これまでもそしてこれからもお世話になることが多いだろう。

そんな私たちの生活に深く根を張っているラブソングだが、その表現の方法にはいくつかのパターンがあり、あえていくつかの種類に分けて聴いてみるとその愛情表現の多彩さに面白みを感じることができる。

今回は簡単に以下の5パターンに分類してみたいと思うので、ラブソング中毒の皆様は1度種類別に曲を聴き分けることを試してみてほしい。

疑問形から気持ちに入り込むタイプ

Dreams Come True/Love Love Love

西野カナ/Darling

「愛ってなんなの?」「好きになるってどういうこと?」といった疑問形による愛情表現は、ラブソングの王道ともいえる方法だ。

直情的な恋心を1度冷静に見直して、改めてLOVEという結論を出すスタイルで、意外なのか女性アーティストが好んで歌う傾向がある。

しっとりとしたメロディに乗せて歌われると、思わず涙腺を刺激することも多いので、絶賛片思いや叶わぬ恋を体感中の皆様はぜひ疑問形から気持ちに入るラブソングを探してみてほしい。

反語を利用したテクニック

槇原敬之 /もう恋なんてしない

反語とは、本当にいいたいことの逆の言葉で気持ちを表現する文章作法だが、ラブソングにも応用されることで新しい世界観を私たちに提供してくれている。

単純に好きと伝えるよりも、呆れるくらいに遠回りすることで愛情の深さと重さを表現する反語のテクニックは、聴いてみると心いズシンと来ることも多いだろう。

作り手の想像力や作家性がモロに出るという点も面白く、あえて反語を使って逆のことをいうラブソングを聴くことでそのミュージシャンの本質が見えてくるかもしれない。

比喩表現による芸術性を楽しむ曲

aiko/カブトムシ

これもまたラブソングの王道。好きという気持ちを何か別のものに例えることで、その言葉や気持ちに芸術性を持たせることにつながっている。

これまで多数の比喩表現が実践されてきたが、まだまだこの手法は使い古されることなく、むしろ時代に合わせて新しいものが次々と生まれてくることが特徴的だ。

そのアーティストを有名にするきっかけになることも多く、比喩表現の上手さこそラブソングの評価を高める重要なポイントになるのかもしれない。

「ひねくれ」による愛情表現

あいみょん/愛を伝えたいだとか

反語にやや似通っているが、愛情や恋愛という概念そのものをやや斜めに観察して、「ひねくれ」によって書かれるラブソングもまた魅力的な種類となっている。

ときには哲学的なテーマにまで行き着く楽曲も多く、愛を通してもっと広い世界を歌えるのも「ひねくれ」の魅力だ。

ひねくれてみることで初めてわかってくる複雑な感情を表現できるのも、音楽ならではのものといえるかもしれない。

直球ラブソング

Mr.Children/君が好き

斉藤和義/歌うたいのバラッド

「好き」とか「愛」とかを素直にいえるだけのパワーを持つアーティストは、直球勝負で楽曲を生み出すことも珍しくない。

ストレートな感情表現は聴く側の心を揺さぶり、名曲として評されることになるため、「ラブソングはこういうもの!」と感じている人も多いことだろう。

しかし直球で勝負するにはそれなりの技量とテクニックが必要であることは間違いなく、上記の曲を聴いてみると単純さよりもむしろ細かく散りばめられた工夫を拾い上げることができる。

直球ラブソングが魅力的で圧倒的な存在感を持つのも、そのストレートの裏に隠された複雑さがあってこそなのだろう。

ラブソングという探求しがいのある音楽のススメ

上記の分類はあくまで初歩の初歩であり、これからさらにいくらでも細分化可能となっている。

ラブソングを聴いて「いいな」と思えたときは、なぜなのかを考えて上記のように分類してみると、その楽曲の持つ面白みや凄みが良くわかるかもしれない。

ぜひこの機会にあなたも、自分なりにラブソングを仕分けしてみることをおすすめする。

ラブソングが持つボリュームの大きさが、改めて実感されることだろう。

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