オーケストラで1つ上の激情へ。Superflyの進化が止まらない!

Superflyのパワフルな歌声と歌唱力は、炭酸飲料のような刺激を持って私たちの耳を潤してきた。

音楽への飽くなき探求心と確かな実力に裏打ちされたSuperflyが今、新たなる挑戦としてオーケストラの舞台にいる。

病気療養があり、10周年があった。その結果Superflyに、どのような変化が起こったのだろうか。

その進化の結果を、こちらで確認していきたいと思う。

イメージが先行する強さ

Superflyといえば、その力強くハスキーな歌声が頭から離れないほどの印象を残すアーティストだ。

4thシングル「愛をこめて花束を」をきっかけにスターへと上り詰めたとき、誰もがその歌声そのものに驚いたことだろう。

愛をこめて花束を

1度定着したイメージを覆すことなく、彼女はその後も次々と「愛をこめて花束を」に負けない楽曲をリリースしていく。

いつしか音楽業界には「Superflyらしい楽曲」というカテゴリーが生まれ、リスナーはあらかじめ先行するイメージのなかでSuperflyを聴くことができるようになった。

Hi-Five

それは元メンバーであり、長くSuperflyを支えた多保孝一の戦略であったのかもしれない。

私たちはいつだって、Superflyに期待してそのイメージ通りの楽曲を手に入れられる。

この安心感こそ、Superflyが人気を得た1番の理由であるように思う。

オーケストラのによる進化

Superflyの良さは上記に書いたような「先行するイメージ」だが、それはときに音楽の幅を狭めてしまう可能性もはらんでいる。

音楽で新しい試みを実践していくのはアーティストの基本的な仕事だが、「思ってたのとちがう」「前の方がよかった」という意見を生む危険と隣り合わせなのだ。

そのイメージの重圧に負けて自分らしさを失ってしまったミュージシャンは、枚挙にいとまがない。

しかしSuperflyはその重圧に負けず、新しい舞台での進化を成功させた。

その舞台とは、オーケストラである。

Superflyは2017年10月にオーケストラライブ「Bloom」を開催し、多くのファンの度肝を抜くことになった。

愛をこめて花束を -Orchestra Ver.-

東京オペラシティ・コンサートホールで行われた1日限りのライブは、彼女の病気療養からの完全復活際でもあったため、それだけでも価値のあるものだろう。

しかし何よりも価値のあることは、Superflyとオーケストラの相性の良さが認められたことにちがいない。

彼女の歌声はポップなだけじゃなく、深く沈むような特性も持っている。

そのため聴いてみれば、オーケストラアレンジとの空気感はぴったりだった。

先行するイメージの変化

Superflyとオーケストラの相性は、2017年の大晦日に行われた紅白歌合戦でも披露された。

彼女の代表曲である「愛をこめて花束を」のオーケストラアレンジは、大舞台にふさわしい完成度を見せることになる。

その結果多くの人々のなかで、Superflyの先行するイメージに、変化が訪れたことだろう。

明らかに、かつてのSuperflyとはちがう。でもイメージにそぐわないわけではない。

その感覚は新たなる期待を持たせ、またSuperflyを聴こうと思わせてくれる。

紅白の手ごたえは、これからのSuperflyの活動に大きな影響を与えることだろう。

新たなる可能性と共に

Superflyはオーケストラという武器を得た。

それは彼女に期待するすべてのファンにとって、朗報となることだろう。

何よりもSuperflyの元々の魅力が、まったく損なわれていないこと。それこそが最大の朗報となっている。

私たちはこれからも、安心してSuperflyに聴き浸ることができるのだ。

病気で療養の報告が入ったときに多くの人が感じた絶望感。それがもう過去のものであることは、これからのSuperflyが証明してくれるだろう。

とりあえず、先に書いたライブで披露された新曲「Bloom」の発表を待ちながら、これまでのSuperflyを聴き返そうと思う。

個人的なおすすめは、「輝く月のように」だ。未視聴ならこの機会にぜひ

輝く月のように

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