ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!

前回「ジョジョの奇妙な冒険第四部〜ダイヤモンドは砕けない〜スタンド元ネタ大集合!」という記事を書いた。
ジョジョの奇妙な冒険第四部~ダイヤモンドは砕けない~スタンド元ネタ大集合!

人気マンガ「ジョジョ」の、アニメ化されて大ヒットを記録した第4部。
スタンドという概念は第3部から登場するが、スタンドの名称や能力名を音楽関係の言葉から引用するのは第4部からだ。
そのため第4部の記事では、主人公側であるキャラクターの東型仗助、虹村億泰、広瀬康一、岸辺露伴とラスボスである吉良吉影の5人を選出して、元ネタと小話を書かせていただいた。
しかし!第5部は第4部に匹敵するほどの登場キャラクターの多さを誇り、都合のいいことに「護衛チーム」、「暗殺チーム」、「親衛隊チーム」と分かれて登場してくれる。
なので3回に分けてジョジョ5部のスタンド元ネタを紹介したいと思う。
初回は「護衛チーム」だ。

護衛チームってそもそもなんなの?

ジョジョ第5部は、DIOの息子であるジョルノがギャングスターを目指す話である。
ギャングに入るために試練を乗り越え、ブチャラティという幹部のいるチームに入団し、ボスの命令を遂行しながらも、ボスのやり方に疑問を持ち反旗を翻すストーリーだ。
そこで登場するのが、ボスの娘であるトリッシュ。
トリッシュを無事にボスのところまで護衛することをブチャラティ率いるチームは命じられる。
その後暗殺をメインに行う「暗殺チーム」が登場することから、「チーム」という呼び方がファンの間では通例になり、トリッシュを護衛する主人公側は「護衛チーム」と呼ばれているわけだ。
なお、リーダーがフチャラティのため「ブチャラティチーム」と呼ばれることもある。

黄金の魂を持つものジョルノ・ジョバーナのゴールド・エクスペリエンス

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
第5部の主人公で、第3部ラスボスのDIOの息子。
DIOは首から下がジョナサン・ジョースターの肉体なので、ジョルノもジョースターの血統を受け継いでおり、スタンドを使うことができる。
そのスタンドが「ゴールド・エクスペリエンス」。
元ネタはPrinceの『The Gold Experience』。

『Gold』Prince

プリンスといえばソウル、R&Bの王者である。
プリンスの少年期の逸話に、「父親が黒人で母親が白人」というものがあるが(実際は両親ともに黒人)、これはハーフの設定のジョルノとぴったり。
また、両親が離婚しているところからもジョルノの生い立ちを重ねることができる。
スタンド名に起用された「ゴールド・エクスペリメンス」は1995年のアルバム。
連載時期が1995年からなのを考えると、荒木先生はこのアルバムにビビッときてしまったのだろう。
スタンドの能力は「触れた物質に生命を与える」能力。
無機物から有機物を作り出すことができ、暗殺チームのメローネとのバトル後、生命器官を無機物を使用して作り出すことができるようになる(喉の一部、舌、など体の一部分を自由に作り出せる)。
このスタンドはラストバトルで「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」と成長し、「生命を与える」能力にプラスして、「動作や意思の力を全て“ゼロ”に戻す」というとんでもない能力が加わっている。

ジョルノの“覚悟”に賭ける!チームのリーダー、ブローノ・ブチャラティのスティッキィ・フィンガーズ

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
ジョルノがはいることになる組織「パッショーネ」。
そのいくつもあるチームのひとつでリーダーをしているのがブチャラティ。
当初はジョルノと敵対するが、ジョルノに「組織に疑問を感じていること」を見抜かれ、ジョルノをギャングスターにすることを誓う。
スタンド名は「スティッキィ・フィンガーズ」。

『Brown Sugar』The Rolling Stones

元ネタはローリング・ストーンズのアルバム『スティッキィ・フィンガーズ』から。
このアルバムのオリジナルLP版には、開閉できる本物のジッパーが付いている。
フチャラティのスタンド能力も、殴った物体にジッパーを取り付け、物体を切断や接着したり、ジッパーの中に空間を作れるというもの。
この場合はアルバムが先にあって、それをモチーフにスタンドを作っている。

ジョルノのことは気にくわないがブチャラティにはついていく、レオーネ・アバッキオのムーディー・ブルース


5部最初の見せ場が、ジョルノがチームに加入することをブチャラティがメンバーに話し、アバッキオがお茶をジョルノに勧めるシーン。
このお茶は「アバ茶」と呼ばれており、実際はお茶ではなくアバッキオの尿(ひどい)。
メンバーも笑いながらジョルノに飲ませようとする。
それをジョルノはスタンドの力で乗り切るのだが、どうやってなのかは是非読んでみてほしい。
アバッキオはこのように最初からジョルノにきつく当たるのだが、ブチャラティには忠実。
そのため、チームがボスから離反するときもブチャラティについていった。
アバッキオのスタンドは「ムーディー・ブルース」。

『A Question Of Balance』The Moody Blues

ムーディー・ブルースはイングランド出身のプログレッシブ・ロックバンド。
1964年から活動しており、1974年から1978年までの活動休止期間を経て現在でも活躍している古参バンドだ。
メロトロンというサンプリング機器をいち早く取り入れたことでも知られており、アバッキオのスタンド能力にもそれが影響している。
アバッキオのスタンドは特定のスタンドや人間の行動をビデオ映像のように再生できるという能力。
「巻き戻す」という感覚がメロトロンから取られているようだ。

チームのムードメイカー、ジョルノの片腕!グイード・ミスタのセックス・ピストルズ

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
いつでも陽気にチームを盛り上げてくれるのが、拳銃使いでマイペースなミスタ。
ジョルノがチームに来た途端自分にツキが回ってきた!と大喜び。
ファンの間では最終戦で「ワキガ」扱いされたことや、「4」という数字を極端に嫌うことからネタキャラ扱いされることもあるのだが、決めるときにはきっちり決めるナイスガイだ。
スタンドは「セックス・ピストルズ」。
6人で1チームという構成になっていて、それぞれNo.1からNo.7までいる。
No.4はミスタのジンクスから不在となっている。

『Anarchy In The UK』Sex Pistols

スタンド名は「シックス・ピストルズ」という語呂合わせから。
それぞれ6人のスタンドが一つ一つの銃弾を操作し、敵に向かっていく。
ミスタ自身が拳銃の名手なのと合わせて、殺傷能力は抜群だ。

オレはあんたについていく!ナランチャ・ギルガのエアロスミス

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
唐突なお勉強シーンから登場したのがナランチャ。
フーゴ(後述)に勉強を教わりながらも切れてフォークを振り回すという初登場シーンから、車を尾行されないようにぐるぐる運転して結局暗殺チームと戦うことになるなんてお間抜けな場面が目立つが、スタンドの破壊力と射程距離はかなりのもの。
本人も根性があり、一度こうだと決めたことは貫く姿勢が好感が持てる。

『Dream On』Aerosmith

エアロスミスは言わずと知れたアメリカのロックバンド。
ハードロック黎明期を「キッス」らとともに支えた、ロックの殿堂入りアーティストだ。
現在もオリジナルメンバーで活動していて、グラミー賞やビルボード・ミュージック・アワードなどを獲得。
トータルセールスは1億5000万枚以上と言われている。
ナランチャのスタンド・エアロスミスはプロペラ戦闘機のスタンドで、相手の排出する二酸化酸素を検知して爆撃をする。
精密な動作はできないが、遠方からの攻撃が可能なことと、広範囲への砲撃が可能。
中に小さな人が乗っているのだが、この人の名前は「スミス」さんというらしい。

唯一のリタイア者、しかし小説版では主人公!パンナコッタ・フーゴのパープル・ヘイズ

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
ジョジョ界最凶スタンドを持つフーゴ。
IQ152の天才だが、表の世界になじめずギャング入りしている。
ボスに離反するシーンで、唯一ブチャラティについていけず、チームを脱落することになったキャラクター。
しかし、その後ジョルノがギャングスターとなった際には、右腕として働くこととなった。
彼の活躍は小説版(『恥知らずのパープルヘイズ』)にて読むことができる。

『Purple Haze』Jimi Hendrix

あまりに有名なロックの名曲を冠したスタンドだが、その名の通りスタンド能力も最強。
サイケデリックドラックソングと呼ばれているように、ドラッグではないがフードのスタンドはウイルスを撒き散らす。
このウイルスは抗体を持たないあらゆる生物を死滅させる殺人ウイルスで、フーゴ本人にも抑制できない。
強すぎるため、今後のストーリー展開に影響を及ぼすとチームから外されたのが真相、とまことしやかに囁かれているのだが、果たして本当のところはどうだったのだろうか。

護衛チームが守るボスの娘、トリッシュ・ウナのスパイス・ガール

トリッシュは組織のボスの娘。
護衛チームがボスからの命を受けて護送する人間であり、ボス自身が近年まで娘が存在することを知らなかった。
自らの生まれた理由を考え、ボスに会いに行く。
しかしボスは「過去を知られる可能性のある弱味」としか考えず、彼女を切り捨てようとする。
それがきっかけで護衛チームはボスに反旗を翻すこととなる。
スタンドは「スパイス・ガール」。どんな物質も柔らかくすることができる、女性型の意思を持ったスタンドだ。

『Wannabe』Spice Girls

スタンドのスパイス・ガールは「WANNABEEEEE!」と叫ぶので、この曲をチョイス。
イギリスのガール・グループ「Spice Girls」のデビュー曲であり、アップテンポのダンスポップソング。
なんと37ヶ国でチャート1位を獲得した歴史的大ヒットソングであり、世界中で600万枚を売上げた。
2012年のロンドンオリンピック閉会式にも使用され、Spice Girlsと言ったらこの曲!という感じだ。
スタンドのスパイス・ガールは「柔らかいというのはダイヤより強い」という。
柔軟な思想を必要とする漫画家だからこその発言かもしれない。

まだまだ魅力的なキャラクターがいっぱい!5部の世界をもっと楽しもう

ジョジョの奇妙な冒険第5部〜黄金の風〜護衛チームスタンド元ネタ集!
ジョジョの5部は、巻数的にはそこまで長い話ではない。
しかし一人の少年が真実にたどり着くまでの過程が丁寧に描かれており、それが物語内では数週間のスピードで展開される。
この後「暗殺チーム」と「親衛隊チーム」の記事をアップするので、是非ともそちらもチェックして、5部の世界をディープに味わっていただきたい。
アニメ化もまだされていない部だが、これからクるのは5部だぞ!!

文:阿部春泥

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